2009-07-01から1ヶ月間の記事一覧

紅海

春に噛む柱の如き骨の味 鳥にはcreamの重しをつけて 呼ぶ声は無かった。朝は淡々とやや音も無く近づく鎖 こっそりと真夜中の道を歩くときぱちんと音を立て船が出る 月光の如く想像は喪われ怒りの枝葉を鳴らすのは朝

塔 2009年7月号の掲載歌

塔 2009年7月号の掲載歌です。 - 捨てたものの気配は軽く山査子の厚みの如く甘くくずれる 既に死んでいるからいいの茜差す嘔吐の意味を知らなくてよい 細い糸を額に感じきらきらと光る壁際に植物を置く かたばみの繁る軒先圧力を保つぎりぎりの脳髄で行…