2009-01-01から1ヶ月間の記事一覧

ICC 「Light inSight展」

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ICCのライト・[イン]サイト (Light InSight) 展を見に行く。近年のICCの展示で出色の出来と思う。「拡張する光、変容する知覚」という展覧会副題の通り、各作品は光という現象を科学技術を用いて鑑賞者に新たな知覚の体験へと誘うというコンセプトに依拠し…

杉田協士「犬星展」

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杉田協士氏の「犬星展」を見に学芸大学へ行く。 映画を撮っている彼の写真は、映画と同じように人へのまなざしへの「意識」に満ちている。 街中を流れる人たち、立ち止まる人、子供の後ろ姿をとらえるショットはあくまで暖かな光に満ちている。しかし私は、…

塔 2009年1月号掲載歌

塔の2009年1月号に掲載されました。 - 想像の車が走る 夏めいた蝦夷富士の裾はあんなに暗い さまざまなかたちがあろう 手にしてはいずれ失うこの空隙も 年古りし機械の甘さ いつまでの神の仕事場へいざ出勤 若き知はゆらりたなびき暖かい曇りの空のよう…

千葉雅也のドゥルーズ論 ー フランシス・ベーコンの「歪曲する形象」

フランシス・ベーコンの絵画において、しばしば見られる、通常予測可能なイメージが座主すべき局所(顔・頭部等)が、あるべき描写からかけはなれた、ある輪郭に隔離された内部で著しい歪曲を来していることについて、ドゥルーズは「ダイアグラム」という表…