2011-05-01から1ヶ月間の記事一覧

灰色

書は青く汚れているという街に戦いのごとく拡がることば灰色のわたしの子どもに言っておく ここは彼等が知らない街だ鳥の眼が損なわれている 鳥の眼になって私はまだ眠りたい

からたち

青い湯に浸されているからたちのように間もなく痺れる記憶こどもではなくて良かった 忘却に捧げるために火を焚くおまへ過ぎゆけば歩みは歩み 目を閉じた君が変質を愛でているかなしみに間に合わなかつたはろばろと青白い場所でたたかう一人

朝方

眠る前其処は私の場所である 戦いをやめる頃のつぶやき暗やみは終わりは語りのように来てとぎれとぎれの私の恐れ昼がおが旗を振っている 今みてるのが夢ならば朝がたに風わたくしと同類 君は行使する立ち止まらないという暴力を信仰のつもり?おまへは振りか…

昼顔

木の足が歩いて来るのを待っている 今夜の椅子は少し騒がしい一瞬で叙情は擦り切れるという しらしらと腕が夜に溶けてゆく昼がをの優しき顔も想像できるのだろうが 赤い持ち手を

青ざめて部屋に戻ればいいものを 白く泡立つ綿毛の北京ゆらゆらと眼には涙を借景の如く人には赤毛の額を君の純粋さはかつてと違う形を取るだろう 電話が鳴りぬ或る時は不必要だつた音を立て君は出て行く 花を付けたままあかあかと時が止まった様な顔をしてい…