2011-11-01から1ヶ月間の記事一覧
『塔』2011年11月号の掲載歌です。(池本一郎選) - 椋鳥の撒き散らすす雪が見えるかい 形あることのみを記憶せよ帯えつつ二人が覗くある夜は化繊の如く凪ぐ滑らかさゆらゆらと森は眠りぬ 諦めた海ね夜霧が埋める間合いは
うらうらと含むターゲット 珍しくきみは語り出す或る死についてぼろぼろになりたいだけで 一義的には北国に降る空の塩(バーチャルなチームね ) 今夜満たされるならばふつつかにも夜はきんいろ
眠たげな顔の車輌が近づいて来ればしかめっ面の風が寄って行く柔らかに毒が回っている間それと知らされず立ちすくむ花包帯のような苛立ちに縛られて夜は死ぬのだそれはそれとして快速で逃れる舟よためらはず大きく曲がれおまへの時間 雪ん子がまわるシールド…