フリーク

悲しみの匂いは迷っている徴であろう 魚が舐める液体

早く死んでしまいたいと思います 何度も君の前でつぶやく

ふらふらと渡ってゆきたいその街は真綿のごとき砂鉄の匂い

フリークになればいいだろ 底冷えの部屋で朝日に洗われながら

青い鳥が走って居りぬ 水辺の泥が重く薔薇が咲いている

われわれの暮らしはもと一同は眉をしかめる遠い目をして