2009-06-13から1日間の記事一覧

夕暮

同じことのくり返しであれ かつて弾きしピアノの音が鳴り吾を苦しめつふわふわとと歩いていると飴のやうに甘さがひかる 糸のごとしも驚きが膨れるときも信念は三半規管のしずかな重し幻想の中では、黒い鞄。ふわりと落ちゆく匂いなき空独断が招きし紅葉 ハイ…

塔 2009年5月号掲載歌

塔 2009年5月号の掲載歌です。 - 沿線の小部屋に並び表現の温きひかりに包まれている暁がひらききるころ蟋蟀の冷たくか細い姿で鳴きぬ