接触

終電の少し前から待っている翡翠のように睡る私を

やすやすと缶の中身は減ってゆき暖かい赤い電車の内側濡れる

そろそろ手を暖めようか永遠に朝から電気の点くホームから

よこたわればノートPCは暖かく夜の寂しさに染まるのがすき

50年後に牢獄の灯を消そう 正義無くして飲むヴィンテージ

可塑的な愛が隠されている瞳 頭痛のように眉をひそめて

息がなぜ出来ない 雪の無い冬にホームの端でお願いする樹