2010-03-30 煙 短歌 ふるえつつカタバミを踏む朝が来て後悔のように夜景は消える円卓の温かい皿に注がれる雲を見ている 開きゆく貝扉絵の向こうは北方 大人びた兄妹が部屋で眼を閉じている幻想は唯一繰り返される昼 あかるきビルははたと倒れる外灘の石壁が底冷えていて 踊ろうか岩に煙の飾り