2011-04-06 獏 短歌 青い絹の波があたたかい 暗やみに革の小舟が現れた時さまざまに想像の城があり燃えている 布地の上を渡る火のひかり肩を竦めた鳥のやうなる羽枕 ぽとりと落ちるこの手の先で長い台詞がはじまる前にほの暗き小さな箱の様に部屋を見る四つ打ちの様にメールを打ち切って まだそこにいて そこにいるひと玻璃宮の街をでていくひとがいて 我々はまつ ただ待っている