2010-09-14 傘 短歌 投げ縄のやうでもありぬ われわれの水が蒸発する天の辺傘を畳む瞬間は濡れてもいい時間 怒りを隠せず立つ駅の端青い貝が死ぬ前のようにばらばらとビルの縁飾りがひかりを放つ立ち止まるひとは逃げ去る音楽で わたしの代わりに足をとどめるカーブする骨がすべて鳴り待っている 橋は眠りぬ黒い水の中