2011-10-30 Venice 短歌 ひたひたと海面が迫りくる夜はわたしはわたしの迷いを思う激流は暫く無かった 一瞬でYesと言った雪崩の後は引き潮の後はことばが続かずに雲雀のような我等の隠語 そろそろと触れてくるやうな親しさを閉じ込めておく海下の街に黒塗りの芸術家よ架上にて地上の劇場を再現す (ヴェネチアビエンナーレ、独逸館)わたくしに二つの名があり時たまに新姓を記す事を守り居る我々の言葉以外のものがあり玻璃の花瓶は泣き出すわたし